家族葬と一日葬の流れの違いと後悔しない形式の選び方
身内の葬儀を検討する際、家族葬と一日葬のどちらを選ぶべきか悩む方は少なくありません。
とくに、通夜や告別式がどのようなスケジュールで進むのか、具体的な流れがわからず不安を感じるケースが多く見受けられます。
この記事では、家族葬と一日葬の具体的な流れの違いや、それぞれの費用相場、選ぶ際の注意点を現場の実情を踏まえて解説します。
最後までお読みいただくことで、ご自身やご家族に最適な葬儀の形式を迷わず判断できるようになります。
家族葬と一日葬の流れの違いと特徴
家族葬と一日葬の最大の違いは、通夜を行うかどうかにあります。それぞれのスケジュールと特徴を表で確認します。
| 形式 | 所要日数 | 通夜の有無 | 主な参列者 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 家族葬(二日葬) | 2日間 | あり | 家族、親族、ごく親しい友人 | 参列者を限定し、従来の葬儀と同じ流れでゆっくりお別れができる |
| 一日葬 | 1日間 | なし | 家族、親族 | 通夜を省き、告別式と火葬を1日で完結させるため身体的負担が少ない |
家族葬の二日間のスケジュール
家族葬は、参列者を身内やごく親しい人に限定するだけで、儀式の流れ自体は従来の一般葬と同じく2日間かけて行われます。
1日目の夕方から通夜を執り行い、終了後には通夜振る舞いと呼ばれる会食の席を設けるのが一般的です。
2日目の午前中から葬儀・告別式を行い、その後火葬場へ移動して火葬、収骨となります。参列者が少ない分、一人ひとりが故人とゆっくり向き合う時間を持てるのが大きな特徴です。
私たちが日々お受けするご相談の中でも、ご家族だけでゆっくりと最期の時間を過ごしたいという理由から、この形式を選ばれる方が6割を占めています。
一日葬の当日のスケジュール
一日葬は、1日目の通夜を行わず、2日目の葬儀・告別式と火葬のみを1日で完結させる形式です。
午前中に親族が集まり、告別式を行った後、そのまま出棺・火葬へと進みます。
通夜がないため、遠方から来る親族の宿泊手配や、2日間にわたる参列の手間が省け、ご高齢の遺族にとっても身体的な負担が大幅に軽減されます。
近年、コロナ禍などの影響もあり、会食を伴う通夜を避けて一日葬を選ぶ方が増えており、現場の肌感覚としても非常にニーズが高まっている形式です。
一日葬は身体的負担が少ない反面、故人と過ごす時間が短く感じられることもあります。ご家族が「ゆっくりお別れしたい」か「負担を減らしたい」かのどちらを優先するかで選ぶと良いでしょう。
家族葬と一日葬の流れから見る費用の相場
葬儀の形式による流れの違いは、そのまま費用の違いに直結します。それぞれの費用相場の目安を確認します。
| 費用の種類 | 家族葬(二日葬)の傾向 | 一日葬の傾向 |
|---|---|---|
| 葬儀一式費用 | 祭壇や式場使用料が2日分必要 | 式場使用料が1日分で済む場合がある |
| 飲食接待費 | 通夜振る舞い、精進落としの両方が必要 | 通夜振る舞いが不要(精進落としのみ、または会食なし) |
| 僧侶へのお布施 | 通夜と告別式の2日分の読経に対するお布施 | 告別式1回分の読経に対するお布施(寺院により変動あり) |
飲食費と式場使用料の変動
日本消費者協会の調査によると、葬儀にかかる費用のうち、通夜からの飲食接待費の平均は約12万円です。
一日葬の場合は通夜振る舞いを行わないため、この飲食費用を大きく抑えることができます。
また、葬儀社によっては、式場の使用が1日のみとなることで使用料が安く設定されているプランもあります。
さらに、遠方からの親族が日帰りできるようになれば、宿泊費用の負担も軽減されます。
宗教者への謝礼の考え方
お布施の金額も、儀式の回数によって変動する場合があります。
二日間読経をお願いする家族葬に比べ、一日葬では読経が告別式の1回のみとなるため、お布施の額が抑えられる傾向にあります。
ただし、お布施の金額は菩提寺(お付き合いのあるお寺)の考え方によって大きく異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
現場の実情として、費用の不透明さに不安を抱える方は非常に多く、とくにお布施の金額で悩まれるケースが多発しています。
費用を抑えるために一日葬を選んでも、葬儀社のプランによっては式場を前日から借りる必要があり、基本料金が変わらないこともあります。必ず複数社から見積もりを取り、内訳を確認しましょう。
家族葬と一日葬の流れで注意すべき落とし穴
それぞれの形式にはメリットがある一方で、事前に知っておくべき注意点が存在します。
| 注意すべきポイント | 家族葬の注意点 | 一日葬の注意点 |
|---|---|---|
| 菩提寺への確認 | 通常の葬儀と同じためトラブルになりにくい | 通夜を省くことを認めない寺院があるため必ず事前相談が必要 |
| 親族からの理解 | 呼ばれなかった親族への事後報告の配慮が必要 | 「通夜を行わないのはかわいそう」と反対される可能性がある |
| 弔問客への対応 | 葬儀後に自宅へ弔問に来る方の対応が増える | 通夜がないため、仕事終わりにお参りしたい方の対応が難しい |
菩提寺との事前確認の重要性
代々お世話になっているお寺(菩提寺)がある場合、一日葬を希望するなら必ず事前に住職へ相談しなければなりません。
仏教の教えにおいて通夜は重要な儀式とされているため、お寺によっては「通夜を行わない一日葬では読経を引き受けられない」「後日の納骨を断られる」といったトラブルに発展する可能性があります。
私たちがご相談を受ける中でも、葬儀社のプランだけで決めてしまい、後からお寺と揉めてしまうケースが見受けられます。
親族や周囲の理解を得るための配慮
家族葬や一日葬は、参列者を限定したり儀式を省略したりするため、伝統的な一般葬を重んじる親族から理解を得られないことがあります。
とくに一日葬に対しては「十分な供養ができないのではないか」と難色を示す方もいらっしゃいます。
また、家族葬で葬儀を終えた後、参列できなかった友人や知人が自宅へ次々と弔問に訪れ、結果的に遺族の負担が大きくなってしまったという事態も起こりがちです。
事前にしっかりと話し合い、周囲への配慮を怠らないことが重要です。
お寺への相談は「一日葬でお願いします」と決定事項として伝えるのではなく、「高齢の親族の負担を考え、一日葬を検討しているのですが」と相談ベースで話を持ちかけるのが円満に進めるコツです。
家族葬と一日葬の流れを踏まえた最適な選択
ゆっくりとお別れをしたい場合は「家族葬」、身体的・金銭的な負担を抑えたい場合は「一日葬」が適しています。
後悔を防ぐためには、どのようなお別れにしたいかをご家族で事前に話し合い、複数社から見積もりを取って比較検討しておくことが最大の備えとなります。
ご自身に最適な形式や適正な費用相場がわからない場合は、事前の情報収集が欠かせません。
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