葬儀費用は分割払いにできる?ローンやカード払いの種類と注意点を専門家が解説
大切な家族が亡くなった際、悲しみに暮れる間もなく進めなければならないのが葬儀の準備です。葬儀は突然必要になることが多く、まとまった現金をすぐに用意するのが難しいというケースは少なくありません。経済的な不安から、満足のいく見送りができないのではないかと悩む方も多いでしょう。
葬儀費用は、かつては現金一括払いが一般的でしたが、現在は多様な支払い方法が選べるようになっています。分割払いを選択することで、今の生活を守りながら故人を温かく送り出すことが可能です。この記事では、葬儀費用を分割で支払う具体的な方法や、それぞれのメリット、利用時の注意点について詳しく解説します。
葬儀費用の分割払いは可能!主な支払い方法と仕組みを解説
結論から申し上げますと、葬儀費用は分割払いにすることが可能です。葬儀は高額な支出となるため、一度に全額を支払うのが困難な場合でも、様々な金融サービスを利用することで負担を分散できます。ただし、すべての葬儀社がすべての支払い方法に対応しているわけではないため、事前の確認が重要です。
主な分割払いの手段には、クレジットカード、葬儀ローン、銀行のフリーローンの3種類があります。それぞれの特徴を理解し、自身の状況に最適な方法を選びましょう。
分割払いを選択するための主な3つの手段
- クレジットカード決済による分割払い
- 葬儀社が提携する葬儀ローン(メモリアルローン)
- 金融機関が提供する目的別フリーローン
クレジットカード決済による分割払い
最も身近な分割払いの方法がクレジットカードです。普段お使いのカードで葬儀費用を決済し、後からカード会社のマイページなどで分割払い(3回、6回、12回など)やリボ払いに変更することができます。ただし、葬儀費用は100万円を超えることも珍しくないため、カードの利用限度額を超えてしまう可能性がある点には注意が必要です。事前にカード会社へ連絡し、葬儀費用として一時的に限度額を引き上げる「一時増枠」の申請を行っておくとスムーズです。
葬儀社が提携する葬儀ローン(メモリアルローン)
多くの葬儀社では、信販会社と提携した葬儀専用のローン(メモリアルローン)を用意しています。葬儀の打ち合わせと同時に申し込むことができるため、手続きの手間が少ないのが特徴です。最短で即日審査が完了することもあり、急な葬儀でも利用しやすいメリットがあります。支払回数も数回から最大で60〜84回程度まで選べる場合が多く、月々の負担を大幅に抑えることが可能です。ただし、クレジットカードよりも金利が低く設定されていることが多い一方で、審査が必要になります。
金融機関が提供する目的別フリーローン
銀行や信用金庫が提供するフリーローンや、冠婚葬祭などの多目的ローンを利用する方法です。葬儀ローンやクレジットカードに比べて金利が低い傾向にあるのが最大の魅力です。しかし、銀行での審査は厳格であり、提出書類も多く、融資実行までに数日から1週間以上かかることもあります。葬儀費用の支払期限は葬儀後1週間以内とされることが多いため、スケジュールが間に合うかを慎重に判断しなければなりません。
| 支払い方法 | 金利の目安 | 審査スピード | 手続きのしやすさ |
|---|---|---|---|
| クレジットカード | 12.0%〜18.0% | 不要(限度額内) | ◎(手持ちのカードでOK) |
| 葬儀ローン | 5.0%〜15.0% | 早い(即日〜1日) | ○(葬儀社で完結) |
| 銀行ローン | 2.0%〜10.0% | 遅い(数日〜1週間以上) | △(銀行窓口等が必要) |
葬儀費用の支払いは、昔のように現金のみではありません。無理をして一括で支払い、その後の生活が困窮しては故人も悲しまれます。まずは葬儀社に「カード払いやローンは可能ですか?」と一言確認してみることが、安心への第一歩です。
葬儀費用の分割払いを利用するメリットとデメリットを比較
葬儀費用の分割払いは、まとまった現金の流出を防げる一方で、金利負担などのリスクも伴います。メリットだけでなくデメリットも十分に理解した上で、最終的な支払い方法を決定することが大切です。ここでは、分割払いを選ぶことで得られる安心感と、注意すべき現実的な側面について深掘りしていきます。
分割払いを選択することで得られる主なメリット
- 手元に現金を残せるため生活への影響を抑えられる
- 予算の都合で諦めていた理想の葬儀を実現できる
- 複数の親族で費用を分担しやすくなる
手元に現金を残せるため生活への影響を抑えられる
葬儀後には、四十九日の法要や香典返し、さらには相続手続きや遺品整理など、何かと物入りな状況が続きます。分割払いを利用して月々の支払いを数万円程度に抑えることで、手元の現金を確保でき、万が一の急な出費にも柔軟に対応できるようになります。生活の質を落とさずに供養を続けられるのは、大きな安心材料となります。
予算の都合で諦めていた理想の葬儀を実現できる
故人の遺志や、家族としての希望があっても、予算の壁が立ちふさがることがあります。分割払いであれば、一度に全額を支払う必要がないため、「もう少し良いお花で飾ってあげたい」「料理をランクアップさせたい」といった希望を叶えやすくなります。後悔のない、心のこもったお見送りができることは、遺族の心の癒やしにもつながります。
複数の親族で費用を分担しやすくなる
例えば兄弟で費用を出し合う際、一人が全額を立て替えるのが難しい場合でも、カードの分割払い等を利用することで、それぞれの月々の収支に合わせて支払いを分担できます。一人ひとりの負担額を明確にし、無理のない範囲で費用を出し合う仕組みを作れるため、親族間の金銭トラブルを防ぐ一助にもなります。
事前に知っておくべき分割払いのデメリット
- 金利手数料により支払総額が当初の費用より高くなる
- 審査の結果によっては利用できない可能性がある
- 長期間の支払いが精神的な負担になることもある
金利手数料により支払総額が当初の費用より高くなる
分割払いの最大のデメリットは、利息が発生することです。特に支払期間が長くなればなるほど、金利による上乗せ額は大きくなります。例えば100万円の葬儀費用を金利15%で24回払いにした場合、総支払額は110万円を超えてきます。当初の見積もり金額よりも多く支払うことになるため、総額でいくらになるのかをシミュレーションしておくことが不可欠です。
審査の結果によっては利用できない可能性がある
葬儀ローンや銀行ローンを利用する場合、必ず審査が行われます。年収や勤続年数、過去の信用情報(他社からの借り入れ状況など)によっては、希望の金額が借りられない、あるいは審査に落ちてしまうケースがあります。葬儀の直前に審査落ちが判明するとパニックになりかねないため、予備の支払い手段も考えておく必要があります。
長期間の支払いが精神的な負担になることもある
分割払いにすると、葬儀が終わった後も数ヶ月から数年にわたって支払いが続きます。毎月の引き落としを見るたびに葬儀のことを思い出し、それが供養というポジティブな感情ではなく「借金を返している」というネガティブな感情に結びついてしまう方もいらっしゃいます。自身の性格や価値観に照らし合わせ、長期間の支払いが苦にならないかを検討しましょう。
分割払いは魔法ではなく、将来の自分からお金を借りる行為です。メリットは大きいですが、金利というコストがかかることも忘れてはいけません。ニコニコ終活では、支払額を抑えるプラン提案も行っていますので、無理のない支払い計画を一緒に考えていきましょう。
分割払い以外の選択肢!葬儀費用を安く抑えるための具体的な方法
分割払いを利用する前に、まずは葬儀費用そのものを適正価格に抑えることが最も効果的です。費用を抑えることができれば、分割回数を減らしたり、一括で支払える範囲に収めたりすることも可能になります。ここでは、葬儀の内容を見直す方法や、公的な支援制度を活用する方法について具体的に解説します。
葬儀の形式を見直してプラン料金を削減する
- 直葬(火葬式)や家族葬など小規模な葬儀を検討する
- 公営斎場を利用して施設使用料を節約する
直葬(火葬式)や家族葬など小規模な葬儀を検討する
通夜や告別式を行わず火葬のみを行う「直葬(火葬式)」や、近親者のみで見送る「家族葬」を選ぶことで、費用を劇的に抑えることができます。一般的な葬儀(一般葬)が100万円〜200万円程度かかるのに対し、直葬であれば20万円前後、家族葬であれば50万円〜80万円程度が相場です。華やかさよりも静かなお別れを重視することで、分割払いに頼らなくても済む金額まで調整できる場合があります。
公営斎場を利用して施設使用料を節約する
自治体が運営する公営斎場は、民間の斎場に比べて使用料が非常に安く設定されています。中には数千円から数万円で利用できるケースもあり、数万円から数十万円かかる民間斎場と比較すると大幅な節約になります。ただし、人気が高いため予約が取りにくいという側面もありますが、費用面でのメリットは非常に大きいため、選択肢の一つとして必ず検討すべき項目です。
国や自治体から支給される給付金制度を活用する
- 国民健康保険などの葬祭費給付金制度
国民健康保険などの葬祭費給付金制度
故人が国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入していた場合、葬儀を行った人(喪主)に対して「葬祭費」が支給されます。支給額は自治体によって異なりますが、一般的に3万円〜7万円程度です。また、会社員などが加入する社会保険(健康保険)であれば「埋葬料」として5万円が支給されます。これらは後日申請が必要ですが、確実に受け取れるお金ですので、支払いの足しにすることができます。
費用を安くすることは、故人を軽んじることではありません。今の時代、身の丈に合った温かい葬儀を選ぶ方が増えています。無理をして高いローンを組むよりも、納得感のある適正なプランを選ぶお手伝いをさせていただきます。
葬儀費用の支払いに関するよくある質問
葬儀費用の支払いについては、日常的に経験することではないため、多くの疑問や不安がつきものです。ここでは、私たちがご相談を受ける中で特によくいただく質問を3つピックアップし、詳しく回答していきます。
葬儀費用の支払期限はいつまでが多いですか?
一般的には、葬儀が終了してから1週間以内、あるいは10日以内に支払いを求められるケースが最も多いです。葬儀社によっては、当日や翌日の精算が必要な場合もあります。一方で、近年はカード払いやローンの普及により、柔軟に対応してくれる葬儀社も増えています。見積もり段階で必ず支払期限を確認し、もし期限に間に合いそうにない場合は、早めに相談することが重要です。
生活保護を受けていても分割払いは利用できますか?
生活保護受給者の場合、ローンやクレジットカードの審査に通ることは極めて困難です。しかし、生活保護制度には「葬祭扶助」という仕組みがあり、自治体が定める基準内であれば、自己負担なしで最低限の葬儀(直葬など)を行うことができます。分割払いを検討する前に、まずは担当のケースワーカーに相談してください。葬祭扶助が適用される場合、費用は自治体から直接葬儀社へ支払われます。
親の遺産から葬儀費用を支払うことは可能ですか?
はい、可能です。以前は銀行口座が凍結されると引き出しが困難でしたが、2019年の法改正により、遺産分割前でも「預貯金の仮払い制度」を利用して一定額までなら引き出せるようになりました。また、葬儀費用として支払った分は、相続税の計算時に遺産総額から差し引くことができる(控除の対象になる)ため、領収書を大切に保管しておくようにしましょう。ただし、他の相続人とのトラブルを避けるため、事前に同意を得ておくのが無難です。
お金の悩みは、一人で抱え込むとどんどん不安が膨らんでしまいます。「こんなこと聞いてもいいのかな?」と思うような些細な疑問でも、専門家に話すだけで道が開けることがありますよ。
まとめ
葬儀費用は、クレジットカードや専用のローン、銀行のフリーローンなどを利用して分割払いにすることが可能です。急な不幸で手元に十分な資金がない場合でも、こうしたサービスを活用することで、納得のいく形で大切な方を見送ることができます。一方で、利息の負担や審査といった注意点もあるため、葬儀自体の規模を見直したり、公的な給付金制度を併用したりして、無理のない支払い計画を立てることが大切です。
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