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危篤時の血圧数値の目安は?血圧低下が意味することと家族ができる対応

大切なご家族が危篤状態に陥った際、病院のモニターに表示される血圧の数値を見て、不安や焦りを感じるのは当然のことです。数値が下がるたびに「あとどのくらいの時間があるのか」「今、何をしてあげられるのか」と自問自答されている方も多いでしょう。血圧の低下は、生命を維持するための機能が緩やかに、あるいは急激に終焉に向かっているサインの一つです。この記事では、危篤時における血圧の数値の目安や、血圧低下が身体にどのような変化をもたらすのか、そしてご家族が最期の時間を後悔なく過ごすために必要な準備について、専門的な視点から詳しく解説します。

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目次

危篤状態における血圧の目安と、身体に起こる変化

健康な成人の血圧は「上が130mmHg未満、下が85mmHg未満」が目安ですが、危篤状態ではこの数値が大きく変動しながら、徐々に低下していきます。

血圧の低下は、心臓が全身へ血液を送る力が弱まっているサイン。それはまさに「命の灯火」が静かに消えようとしている重要な指標といえます。

血圧が低下していく3つの段階

血圧の変化とともに、お身体には以下のような変化が現れます。

1. 上の血圧が 90mmHg を下回る(ショック状態)

通常、上の血圧が90を下回ると「ショック状態」に近いと判断されます。

  • 身体の変化: 全身への血液供給が不十分になり、尿量が減ったり、意識がぼんやりしたりします。
  • 反応: 身体が脳や心臓などの重要臓器を守ろうと必死に働いている状態です。少し元気がないように見えるかもしれませんが、医学的には予断を許さない状況です。

2. 上の血圧が 60mmHg を下回る(最期の時が近づく)

血圧が60を切り始めると、いよいよお別れの時が近づいているサインです。

  • 身体の変化: 心臓のポンプ機能が著しく低下し、手足の先が冷たくなったり、皮膚が紫色になる「チアノーゼ」が見られたりします。
  • 反応: 脳への酸素が不足するため、呼びかけへの反応がほとんどなくなることもあります。医療従事者から「数時間から数日以内」という見通しが伝えられることが多い段階です。

3. 血圧が測定不能になる(心停止の前段階)

血圧計で数値が測れなくなるのは、心拍が微弱になり、機械が感知できないほど血流が弱まっていることを示します。

  • 状況: 数値が出なくなってから心停止までは、それほど長くはかからないのが一般的です。
  • 過ごし方: 数値が出なくなっても、すぐに呼吸が止まるわけではありません。そこから数十分、あるいは数時間を穏やかに過ごされる方もいます。

モニターの数値が下がっていくのを見るのは、身を切られるように辛いものです。しかし、数字はあくまで目安に過ぎません。

血圧が下がってきたら、それは身体からの「お別れの準備を始めてください」という静かなメッセージです。数値に一喜一憂するのではなく、ご本人の表情を見つめ、そこに流れるかけがえのない時間を大切に過ごしてくださいね。


危篤状態の血圧低下に伴う「身体の変化」と「意識の状態」

血圧が低下すると、全身に酸素や栄養が行き渡らなくなるため、お身体には特有の変化が現れます。これらを「自然な経過」として知っておくことで、慌てずにお別れまでの時間を大切に過ごせるようになります。

1. 呼吸の変化:音とリズムの変化

最期が近づくと、呼吸の仕方が大きく変わります。

  • 「ゴロゴロ」という呼吸音(死前喘鳴:しぜんぜんめい)唾液を飲み込む力が弱まり、喉に溜まった分泌物が呼吸で揺れて音が鳴ります。ご家族には「溺れている」ように聞こえて不安になりますが、ご本人に苦痛はないとされています。無理な吸引はかえって刺激になるため、枕の高さ調整などで見守ることが一般的です。
  • 顎(あご)で呼吸をする(下顎呼吸:かがくこきゅう)口を大きく開け、顎を上下させて空気を吸い込むような動きになります。これは脳の機能が停止し始めたことによる反射的な呼吸です。この状態になると、お別れまでは数時間以内であることが多いですが、この時点でも意識はほとんどなく、ご本人は苦しみを感じていないと言われています。

2. 見た目の変化:色と温度の変化

血流が届かなくなることで、表面的な変化がはっきりと現れます。

  • チアノーゼと冷え指先、足先、唇などが紫色に変わる「チアノーゼ」が現れます。熱を作る機能も落ちるため、肌に触れると冷たく感じます。
  • 肌の斑点膝や背中に網目状の赤い斑点が出ることがあります。これは血流が滞り、血液が重力に従って沈殿し始めている証拠で、生命活動が終焉に向かっている兆候です。

3. 意識の状態:穏やかな眠りへ

医学的には、最期の瞬間まで「聴覚」は残っていると言われています。たとえ数値が低くなり、反応がなくなったとしても、ご本人はあなたの声をしっかり聴いています。

  • 感謝の気持ちを言葉にする:「ありがとう」という言葉は、ご本人にとっても、見送るご家族にとっても最大の心の救いになります。「これからは安心して休んでいいよ」という労いの言葉は、血圧が低下し不安の中にいるご本人を、深い安心感で包み込んでくれます。
  • 好きな音楽を小さな音で流す:病院の許可があれば、お気に入りだった曲を小さな音で流してあげましょう。無機質なモニター音が響く病室が、家族だけの温かな空間に変わります。音楽はご本人のリラックスにも繋がります。
  • かけがえのない思い出を語りかける:「あの時の旅行は楽しかったね」「あの料理、また食べたかったな」など、何気ない日常の思い出を語りかけてください。返事はなくても、ご本人の心には穏やかな情景が浮かんでいるはずです。

呼吸の音や見た目の変化に驚かれるかもしれませんが、これらは命が自然に幕を閉じようとする大切なプロセスです。

もし「苦しそう」と感じて辛いときは、迷わず看護師さんに相談してください。適切な緩和ケアを受けることで、ご本人の穏やかな時間を守ることができます。温かいタオルで手を拭いたり、優しくさすったりしながら、これまでの感謝を言葉にして伝えてあげてくださいね。


危篤を告げられた際に優先すべき「3つの行動」

医師から危篤を告げられたら、まずは深呼吸をして、以下の順に連絡を進めましょう。

1. 近親者への迅速な連絡(三親等以内が目安)

まずは三親等以内の親族に連絡を入れます。

  • 迷わず伝える: 「夜中だから」「遠方だから」とためらう必要はありません。
  • 状況を具体的に: 「血圧が下がっており、医師から危篤と言われた」とありのまま伝えてください。状況の深刻さが伝わり、相手もすぐに動くことができます。

2. 友人・知人への連絡判断

ご本人が「最期に会いたがっていた方」や、特に親交の深かった方にも連絡を検討しましょう。

  • 面会ルールの確認: 病院によっては人数制限があるため、事前に看護師さんへ確認が必要です。
  • 声の力を信じる: たとえご本人の意識がなくても、親しい人の声を聞くことで表情が和らぐこともあります。

3. 宗教者(菩提寺など)への事前確認

決まったお寺や信仰がある場合は、この段階で一度連絡を入れておくと安心です。

  • 一言伝えておく: 「万が一の際はお願いします」と伝えておくだけで、その後の手続きや葬儀の手配が非常にスムーズになります。
  • 心の準備として: 切迫した状況で葬儀のことまで考えるのは辛いものですが、この少しの準備が、のちの大きな安心に繋がります。

連絡をする際は、パニックを防ぐために「誰に連絡したか」をメモに控えておくのがおすすめです。また、長時間の滞在に備えてスマートフォンの充電器**も忘れずに持ちましょう。

こうした緊急時のご不安には、私たちが24時間体制でお応えしています。決して一人で抱え込まず、いつでも頼ってくださいね。

危篤時の血圧に関するよくある質問

危篤状態に直面しているご家族から、特によく寄せられる質問をまとめました。

血圧が一旦上がった後に急降下することはありますか?

はい、あります。これを「ラスト・ラリー(最期の輝き)」と呼ぶこともあります。亡くなる直前に、一時的に意識がはっきりしたり、血圧が安定したり、食欲が出たりする現象です。しかし、これは身体が残されたエネルギーを最後に燃やしている状態で、その後に急激に血圧が低下し、最期を迎えるケースが多く見られます。一時的な回復に期待しすぎず、その貴重な時間を「お別れの挨拶ができる奇跡の時間」として捉えることが大切です。

血圧が低いまま数日間持ちこたえるケースはありますか?

血圧が60〜70mmHg程度の低い数値のまま、数日間安定(維持)されるケースは珍しくありません。ご本人の心臓の強さや、点滴などの処置内容によって経過は千差万別です。医師の見通しよりも長く頑張られる方も多いため、ご家族は交代で休息を取りながら、ご自身の体調管理にも気を配ってください。看病する側が倒れてしまっては、ご本人も悲しまれます。

血圧計の数値がエラーになるのは、もう亡くなったということですか?

いいえ、必ずしもそうではありません。血圧計がエラーになるのは、血流が弱すぎてセンサーが検知できない状態(測定不能)を指します。この時、心臓はまだ微弱ながら動いていることがほとんどです。最終的な死亡診断は、医師が心停止、呼吸停止、瞳孔散大の「死の三徴候」を確認して初めて行われます。数値が出なくなっても、慌てずに看護師を呼び、ご本人に寄り添い続けてください。

血圧低下時に点滴や昇圧剤を使うべきでしょうか?

これは非常に難しい問題であり、ご本人やご家族の意向が尊重されます。昇圧剤を使って血圧を無理に維持することは、最期の時間を少し延ばすことには繋がりますが、心臓に大きな負担をかけ、全身の浮腫(むくみ)などの苦痛を伴う場合もあります。自然な形での最期を望むのか、一分一秒でも長く生きることを望むのか、主治医とよく相談し、納得のいく選択をしてください。

医療の選択に正解はありません。「こうしてあげればよかった」という後悔をゼロにするのは難しいですが、ご本人の尊厳を第一に考えた選択であれば、それがその時における最善の答えです。迷ったときは、第三者の専門家である私たちに今の心境を吐露してください。

まとめ

危篤時における血圧の低下は、生命維持機能が終焉に向かっている確かなサインであり、収縮期血圧が90mmHg、さらには60mmHgを下回ることは、お別れの時が非常に近いことを示しています。

ニコニコ終活としては、血圧の数値という「客観的なデータ」に心を痛めすぎるのではなく、その数値が示す「時間の有限性」を受け入れ、残されたわずかな時間でいかに多くの愛情と感謝をご本人に伝えられるかが最も重要であると考えています。

ニコニコ終活は全国対応で、葬儀の準備から終活の悩みまで、何度でも完全に無料でご相談いただけます。大切な方との最期の時間を穏やかに過ごすために、事務的な手続きや不安なことはすべて私たちにお任せください。24時間365日、専門のアドバイザーがあなたの心に寄り添い、全力でサポートいたします。

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